2023/08/06(日)
生前贈与とは？生前贈与を行う際の注意点について解説します！
自分の財産を妻や子などに譲り渡す方法として、生前贈与があります。
自分の財産を譲渡したいけれど、相続だと税金がかかってしまうとお困りの方は生前贈与を検討してみてはいかがでしょうか。
そこで今回は、生前贈与とは何かと、生前贈与を行う際の注意点について紹介します。
□生前贈与とは？
生前贈与とは、存命中に財産を譲り渡すことです。
相続との違いは、財産の引き継ぎが行われるタイミングが被相続人の存命中か死亡後かの違いになります。
つまり、自分が生きている間に自分の財産を他者に与えることが生前贈与なのです。
そして、生前贈与を行うメリットとして、相続税の軽減が挙げられます。
相続税とは、相続時の財産にかかる税金で、生前贈与をしていれば、相続財産が少なくなるため節税につながります。
ただ、生前贈与の場合でも贈与税という税金を支払う必要があることは把握しておきましょう。
贈与税には以下の2つがあります。
＊暦年課税
暦年課税とは、1年間に贈与を受けた合計額から、基礎控除額の110万円を差し引き、残りの金額に税率をかけて税額を計算するものです。
つまり、110万円以内の贈与であれば、贈与税はかからないということになります。
＊相続時精算課税制度
こちらは、60歳以上の親から20歳以上の子どもに生前贈与する場合に限り、2500万円までは贈与税を非課税とする制度です。
贈与を受けた時点では贈与税はかからないものの、相続の際に贈与額が相続財産とみなされて相続税がかかってしまうことには注意が必要です。
□生前贈与の注意点をご紹介！
以下より、生前贈与の注意点を4つ紹介します。
1．名義預金に注意
名義預金とは、預金口座の名義人と本当の預金者が異なる預金のことを指します。
例えば、親が子供達名義の預金口座を開設したが、子供達はその存在を知らないというケースです。
そもそも、生前贈与では与える側と受け取る側双方の合意に基づき行われるものです。
そのため、子供達に知らせずに預金口座に入金していた場合は贈与ではなく、親の預金として扱われてしまうので注意しましょう。
対策としては、預金口座の通帳や印鑑を名義人自らが管理する、贈与契約書を作成するなどが挙げられます。
2．定期贈与に注意
定期贈与とは、定期的に毎年一定の金額を贈与することです。
贈与税の暦年課税では、1人あたり1年間で110万円までの贈与は非課税になります。
そのため、毎年110万円以内で贈与を行えば贈与税を負担する必要はないと考える方もいらっしゃいますが、毎年同じ金額・タイミングで贈与を行っていた場合は定期贈与とみなされて贈与税が課される可能性があるので注意が必要です。
3．死亡直前の贈与に注意
被相続人の死亡より3年以内の贈与に関しては、基本的に相続財産に加算されるため、相続税の課税対象になってしまいます。
そのため、生前贈与を検討している場合は早めに計画を立て、実行することが大切です。
4．遺留分に注意
全ての相続人に対して、遺留分と呼ばれる最低限の相続分が認められています。
そのため、特定の相続人にだけ贈与を行っていた場合は、他の相続人から遺留分侵害請求をされることがあります。
トラブルの原因を避けるためにも遺留分に考慮して贈与を行うことが大切です。
□まとめ
今回は、生前贈与とは何かと、生前贈与を行う際の注意点について紹介しました。
生前贈与とは、自分が生きている間に自分の財産を他者に与えることです。
贈与時には、名義預金や定期贈与、遺留分などを考慮して実行することが相続税対策につながります。
当社では、贈与や相続に関する相談にも対応しておりますので、不動産に関するお悩みはお気軽にご相談ください。
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