2023/03/16(木)
不動産売買の仲介で売却した場合、仲介手数料はどれくらいかかる？
マンションや戸建て、土地を売買する際には仲介手数料が発生します。
マイホームの購入や親族から相続した不動産の売却など、不動産の売買にお悩みの方も数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、仲介手数料の基本とその計算方法を解説します。
□不動産売買の仲介には仲介手数料がかかる！
中古住宅や新築一戸建て、土地の売買は個人間でも取引は可能ですが、よほど不動産に精通した人でない限りは不動産仲介会社に依頼するのが一般的です。
そこで不動産会社と取引の媒介契約を結び成約すると、不動産会社に対する活動報酬として仲介手数料は発生します。
不動産会社は媒介契約を結んだあと、不動産情報サイトへの情報の掲載や新聞やチラシによる広告活動、購入検討者の物件見学に立ち会うなど、その物件を売るために様々な販売活動を行います。
仲介会社の役割は契約を成立させることであるため、上記の販売活動に加えて、売り主と買い主の契約条件の調整、契約書類の作成、契約から引き渡しまでの事務手続きなどの活動も行います。
そして売買成立時、これら一切の営業活動に対する成果報酬として支払われるのが仲介手数料であるため、物件の売却や購入において媒介契約したものの最終的に成立まで至らなかった場合や売主から直接不動産を購入する場合に仲介手数料はかかりません。
仲介手数料は成功報酬であるため不動産の売買が成立し、売買価格が決定した後でないと算出できません。
支払いのタイミングについては一般的に、売買契約時に半分を、物件の引き渡し時に残りの分を支払います。
全額を一括で支払うことも可能ですが、最後に物件を引き渡すまでは各種事務手続きが残っているため、売買契約の成立時だけでなく2回に分けてお支払いすることが無難でしょう。
□仲介手数料の計算方法
売買成約時に不動産会社が受け取る仲介手数料は、宅地建物取引業法により売買価格に対する比率の上限額が決まっています。
下限額については法令で定められていないため、上限を超えなければ仲介会社が自由に請求できますが、上限額を超えて仲介手数料を請求した場合には法令違反となり厳重に処罰されます。
その上限額の計算方法は、売買価格が200万円以下の部分は売買価格×5％＋消費税、200万円以上400万円以下の部分は売買価格×4％＋2万円+消費税、400万円以上の部分は売買価格×3％＋6万円＋消費税、と定められています。
例えば4000万円の不動産を売却する場合の仲介手数料を算出すると以下のように算出されます。
4000万円×3％+ 6万円＝126万円（税抜き）
上記に消費税を掛け合わせて正確な仲介手数料が算出されます。
遠方物件のために出張を依頼された場合は特例として追加の実費負担がありますが、不動産仲介業の通常業務とされる物件案内や一般的な広告費用は別途請求してはいけないものなので、費用負担についてあらかじめ確認しておくと安心でしょう。
そして、近年社会問題として大きく取り上げられている空き家に対する対策として、2018年の法令改正により400万円以下の低廉な不動産を売却する場合は、仲介手数料の上限額が18万円＋消費税となる特例が施行されたので注意が必要です。
また、仲介手数料については上限額の支払いが一般的なものの下限額について決まりはないため、値引き交渉することも可能です。
ただし、安易な値引き交渉は断られることも多く、最終的に満足する売買のために必要な信頼関係を崩す要因になりかねないので注意が必要です。
□まとめ
不動産売買には仲介手数料だけでなく、引っ越し費用や建物の解体費用、登記費用など様々な費用がかかるため、不動産売買を考えている人は仲介手数料についてはもちろん、そのほかにも不動産にまつわる知識を増やすとより安心して売買手続きに踏み切ることができるでしょう。
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